河合春近の歴史

名称の由来(吉田郡誌、村史等)と土地改良区設立年

(1) 旧河合郷と旧春近郷 1,335町歩(1,323 ha)を農業用水区域としていたことからこの名称がついた。
河合春近普通水利組合設立は、明治26年(1893年)である。当時の水利組合は、下記のかんがい用水地域を管理していた。
明治9年の地租改正後、明治15年(1882年)に地券が下付された。そこで、正式に農地として認可され石高が定められた。

 

(2) 旧村地係区域の中で現在残っている地名を表示

① 旧河合郷 21ケ村
(吉田郡)山室、高屋、六日市。鷲塚、勝見、網戸瀬、中角村(二日市)以上元河合村
天池、八重巻、稲多、古市、下森田、上森田、定正、寄安、石森(盛)、栗盛、上野、河合新保、漆原村以上元森田村
(坂井郡)随応寺村(元春江町の一部)

 

② 旧春江郷 11ケ村
(吉田郡)二日市村
(坂井郡)高江安沢、田端、針原、金剛寺、松木、春近本堂、西太郎丸、東太郎丸、上村、(江留上?)元春江村、郷庄不知分
(吉田郡)江留下村(元春江村の一部)

 

(3)土地改良区の設立年
昭和27年6月25日(1952年)
認可番号 福井土改区第72号 (福井県指令耕第1906号 福井県知事 小幡治和)
申請者 河合春近普通水利組合
許可土地改良区名称 河合春近土地改良区

 

2.令和時代の合併(2021年)
(1)河合春近土地改良区の新たな転機

① 九頭流川下流地区国営事業の完了と国営施設を管理する土地改良区の設立
・事業名 : 国営かんがい排水事業地区名九頭竜川下流
・関係市町村名 : 福井市、あわら市、坂井市、吉田郡永平寺町
・本地区は、河合春近土地改良区の区域912haを含む九頭竜川下流域の福井市外2市1町にまたがる福井・坂井平野に位置し、水田10,309ha、普通畑1,231ha、果樹園102haからなる県内有数の農業地帯である。

 

本地区のかんがい用水は、九頭竜川より取水している鳴鹿大堰(鳴鹿堰堤掛かり地区)、江上揚水機場(川西地区)、兵庫川より取水している井場堰・坂口海ヶ崎堰(兵庫川左岸地区)のほか、地下水(三里浜地区)とため池(劔岳地区)に依存している。
鳴鹿堰堤掛かり地区の開水路は、国営九頭竜川土地改良事業(昭和22~30年度)及び業県営九頭竜川土地改良事業(昭和28~47年度)で造成されたが、築造後相当の年数が経過していることから老朽化が著しく維持管理に多大な経費を要している。一方、兵庫川左岸地区等地区内下流域では都市化・混住化による生活雑排水等の流入により水質が悪化してきているほか、川西地区では九頭竜川への塩水遡上による塩害が、三里浜概地区では地下水の塩水化による塩害が発生しており、また、ため池利用の劔岳地区では夏場の用水不足が生じている。

 

このため、鳴鹿堰堤掛かり地区の開水路をパイプライン化し維持管理の軽減を図る要とともに、この結果、創出される用水により周辺地域への水源転換等農業用水の再編を行い、用水の安定供給を図る。併せて、関連事業により末端用水路の整備や区画整理を実施することにより営農の合理化・複合化を促進し、農業生産性の向上と農業経営の安定を図るとともに地区内の農業用水が従来から有している地域用水機能の増進に資するものである。
受益面積11,642ha(水田10,309ha、普通畑1,231ha、果樹園102ha)主要工事計画幹線用水路54.8km 支線用水路11.6km国営総事業費113,300百万円(平成26年度時点113,300百万円)工期平成11年度~平成31年度

 

② 県営かんがい排水事業(パイプライン工事)の完了
県営事業負担内訳:国 50% 県 33% 市 10% 地元 7%

◎県営事業西地区の受益面積:A=483 ha
総事業費:1,822,609 千円
事業工期:平成21年4月1日(2009)~平成28年3月31日(2016)

◎県営事業東地区の受益面積: A=259 ha
総事業費:2,613,556 千円
事業工期:平成22年4月1日(2010)~平成28年3月31日(2016)